公式サイト:RENCAROID -レンカロイド-
出演:細谷佳正
あらすじ
「俺が、お前をひとりにするわけないだろ。ずっと一緒にいるよ。約束する」
アンドロイドが歌う、ご主人様(あなた)への恋歌
「恋歌ロイド」 は、アンドロイドである彼&ご主人様である貴女の、甘くて切ないラブストーリーを描いたオリジナルシチュエーションCD!
シチュエーションドラマパート(ダミーヘッドマイク収録)と物語を彩るキャラクターソングが収録されます。
キャラクターデザイン・あおいれびん × キャラクターソング制作・ZIZZ STUDIOで贈る、アンドロイドと人間の温かくも切ない恋の物語をお届けします。
トラックリスト
01. 幸せな日常
02. おやすみの歌
03. ささやかな変化
04. その気持ちの名前は
05. 予兆
06. 本当のこと
07. エラーの原因
08. 花火大会
09. いちばん傍で
10. 優しい距離(digital ver.)
前置き
こいつぁとんでもないぞ。
うちの感想は基本的にネタバレ満載なんで、購入を迷っていてこのブログに辿り着いたって方は出来れば回れ右をしていただく事をオススメ致します。
可能な限りまっさらな状態で聴いていただきたい。
なんだったらホラ!検索結果へのリンクも貼っておきますから!ね!?
感想
今回のレンカロイドは、自身をアンドロイドではなく「人間」と識別しているモデルになります。
この一文だけでもう切ない。
世話焼きで過保護なお兄ちゃんタイプである奏多(ちなみに従兄設定)は、ヒロインを時に甘やかし、時にたしなめ――ようとしながら甘やかし、からかい茶化し、また甘やかしながら、日々の生活を過ごします。
この、序盤のなんて事のない日常シーンが本当に幸せそうで……いまだに聞き返せておりません。
自分がレンカロイドであるという事実が発覚したシーンで、奏多はヒロインを強く問いただしたり、大きく取り乱したりはしません。
けれど、声を詰まらせ、戸惑っている様子が人間のそれとしか思えなくて胸が痛みます。
「奏多お兄ちゃん可哀想」と同情で痛むのではありません。「こ゛め゛ん゛な゛さ゛い゛(土下座」と罪悪感で痛むのです。
なんてったって、このヒロイン、奏多がレンカロイドであると最初から知っていたのですから。
「人の生活にとけ込むため、ロイドの自覚を持たないように設定されていた」という話を聞き、明るく「すげー、そんな事も出来んの」と返す奏多。
ここら辺が聞いてて本当に辛かった。
もう罪悪感がチクチクどころの話じゃありません。良心が雑巾絞りされているかのようにギリギリします。人間でごめんなさい。
ロイドの自覚と共に、ヒロインへの恋心にも気付いてしまう奏多。
レンカロイドの“恋心”の仕様については
恋歌ロイドは、恋をしても告白の言葉を持っていないらしく、その代わりに想いの全てを歌に込めるんだそうです。
そして、その歌をうたってしまうと、全機能が停止してしまうという鬼畜仕様。か、開発者を呼べ開発者を!!
前回の感想より引用
以上のようになります。
今回の「ロイドの自覚を持たないように~」という設定といい、本当に酷いですね。開発者を呼び出した上でそのまま海へと放り込みましょう。
淋しがりの彼女を一人には出来ないから、と芽生えた想いを育てる事はせず、押し隠していく事を決める奏多。日毎増していくエラー音が痛々しい。
そんな奏多の決意は、ヒロインに告白をされても揺らぐ事はありませんでした。
「来年も、再来年も」という約束を守る為、彼は自分の恋心に蓋をし続けます。
大事な可愛い従妹。そう思ってるよ。
これからも変わらない。
……ごめんな。
それから時は流れ、ヒロインは奏多とは違う男性と結ばれ、穏やかに自分の人生を過ごしていきます。
そんな彼女を、ずっと傍で見守り続ける奏多。
そして最期の時が訪れました。
「幸せだった?」という奏多の問いかけに頷くヒロイン。
旦那さんや子供達の存在はもちろんの事だけど、それだけじゃない。
あなたがいてくれたから。
その言葉を聞き、「俺も幸せだったよ」と返す奏多。
約束を果たす事が出来た奏多は、彼女の最期の瞬間に、ようやく本当の気持ちを歌という形で口にします。
聞いてくれる? 最初で最後の告白だ。
傍に居させてくれて、ありがとう。
なけなしのヒットポイントを、歌い出す前から着実に削ってきますね。気をしっかりと持ちましょう。
そして流れ出す奏多の歌声。必然的に、というかもう否が応でも歌詞がしっかりと頭に入ってきます。
その破壊力ときたら。
どこを切り取っても右ストレートですよ。ちょっとはジャブも入れてくれ。
かろうじて残っていたHPはゴリゴリと削り取られ、「こんな日々がずっと続くように」の辺りで完全に息の根を止められました。
作中の私も安らかな眠りについたところなので、シンクロ率は100%ですね。
歌単体で聞いても素晴らしい曲だと思うので、是非とも試聴をオススメしたいのですが、作中で初めて聴いた上で事切れてほしいというのも本音です。
っはーーーー(顔覆い
本っ当に素敵なお話でした。
記憶を消して、もう一度聞きたい。このCDを、これから初めて聴きますって人が羨ましい。
聴き終わってからというもの、延々と奏多の歌ばかりリピートしています。
なんかもうしばらく奏多以外のCDが聴けそうにありません。全く、何てことしてくれやがるんだありがとうございました!(笑)